

前回から半年以上も空いてしまいました。
実は3月末に緊急入院をして、その後の半年の間に入退院を繰り返す闘病生活になっていたのです。
前日まで元気だったのですが、検査で急性白血病が見つかり、当日からの入院で抗がん治療を開始。お陰様で治療は順調に進みましたが、病気が病気だけに再発予防の治療にも時間がかかります。9月には退院しましたが、その後も通院しながらの治療が続いているのが現状です。
それでも、今ではイベントのゲストにも行けるくらいには回復しており、こうして執筆活動も再開できるようになりました。
前置きが長くなりましたが、前回の続きから始めましょう。
前回は、役なしテンパイでの即リーチを控えてみようという話でしたが、今回はピンフのみのテンパイについて考えてみましょう。
ピンフは1飜役で、他の役の複合やドラがなければ子なら出アガリ1000点しかありません。安いから高くしたくてリーチをかけるという人がいますが、実はリーチをかけても一発や裏ドラがない限り1000点が2000点になるだけで、増えたのは1000点だけなのです。
また、たとえ裏ドラが1枚乗ったとしても3900点なので、裏ドラで増えた分は1900点ということになります。
これがピンフのみではなく、もう1飜あった場合はヤミテンだと2000点でリーチをかけると3900点、増えたのが1900点になり、裏ドラ1枚でマンガンの8000点ですから、裏ドラで増えた分が4100点になるのです。
つまり、ピンフのみでのリーチはあまり得策ではなく、もう1飜増やしてからリーチのほうが効率が良いと言えるのです。
さて、どうやったら1飜増えるかを考えてみましょう。
一手替わりで手役ができる場合は、ヤミテンでそれを待ちながら、その間にロン牌が出たらあがれるのがピンフの強みでもあるのです。
A図は、現在ピンフのみのテンパイ。しかし、
か
をツモってくればイーペーコーになり、1飜アップします。リーチをかけるのはそれからでいいと思ってください。その前に![]()
が出て1000点であがったときは、安いとは思わず、他家の誰かのチャンス手をつぶしたと思いましょう。
B図もピンフのみのテンパイです。この手も、一手替わりで1飜アップできます。
ツモ
、打
でタンヤオになりますね。
それだけではありません。ピンズも、イーペーコーになる変化があるのです。
ツモ
、打
で、
・
待ちもピンフも変わりませんが、
が高目イーペーコーになるのです。(C図)
確定ではないものの、1飜アップのチャンスができるので、リーチをかけるならこうなってからでもいいでしょう。
あとは、ドラの受け入れです。ドラは1枚で1飜ですから、手役を作るよりも遥かに効率が良いのです。ピンフのテンパイならば、ヤミテンの間にロン牌が出てもあがれるので、安心してドラの振り替わりを待ちましょう。
D図ならば、ドラの
をツモったら
と入れ替えて1飜アップ。
赤ドラがあるなら、ツモ
、打
か、ツモ
、打
か、ツモ
、打
の3種類の赤5に対応できます。
こうしてみると、D図の場合はドラと赤ドラの4種の牌で1飜アップが望めるのですから、即リーチをかけずに待つことをぜひ試してほしいと思います。
今回の例は1飜アップでしたが、一手で2飜アップのチャンスがあるならば、それも当然、手替わりを待つことをお奨めしたいです。

第1問
東1局南家、7巡目にテンパイ。1飜アップになる手替わりの牌は?
・
(
・
)。
現在はピンフのみ。タンヤオに手替わりする牌は
と
だ。
使える赤5もマンズ、ソーズは入れ替えられるし、ピンズならアガリ牌になる。
第2問
東2局西家、6巡目にテンパイ。1飜アップになる手替わりの牌は?
・
・
(
)。
・
待ちのピンフのみのテンパイ。
ツモ
、打
なら高目
のイーペーコーチャンスになる。ツモ
またはツモ
ならイーペーコー確定。
なら入れ替えで、
はアガリ牌だ。
第3問
東3局南家、6巡目にテンパイ。手替わりの牌は?
・
(
・
)。
・
待ちのピンフのみのテンパイ。
ツモ
なら打
でタンヤオに。ツモ
なら打
で確定イッツーで2飜アップになる。赤ドラは、ピンズ、ソーズで入れ替えられる。
第4問
東4局北家、7巡目にテンパイ。手替わりの牌は?
・
・
・
(
)。
現在は
・
待ちのピンフのみのテンパイ。
最も高くなるのは、ツモ
、打
となり、高目
でアガるとピンフ、ジュンチャン、三色、ヤミテンでも出アガリハネマンとなる。
ツモ
、打
だと
が高目の678の三色。
ツモ
、打
だと
が高目の789の三色。
そのほか、ドラの
、
の受け入れがあるので、このままのピンフのみから1飜以上のアップをするまで待ちたい手牌だ。