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土田浩翔プロ 特別書き下ろしコラム
14人の師

(つちだ こうしょう)
土田浩翔 第11、22期鳳凰位・第22、23期十段位、第26期王位/他多数
著書「土田流麻雀 仕掛けを極める」
「最強麻雀土田システム」
「麻雀が強くなるトイツ理論」

第四十七打「想いで打ちたい」 2020/04/15


東1局、親にこんな手牌が訪れました。

二萬三萬赤五萬七萬八萬三筒三筒赤五筒六筒六筒三索四索八索八索ドラ

5巡目を迎えるときの話ですから、メンツは出来ていなくても、かなり前向きな気持ちがもてる手牌に見えました。

ツモ五筒

手の中にある14枚、何を切っても3シャンテンなので、迷うに値する手牌でした。

このとき打ち手の<麻雀脳>は次の3点にスポットを当てていました。

1.親で連荘するためには…

2.赤牌を使いきるには…

3.リャンメン形でリーチするためには…

以上の観点から導かれた選択肢は唯ひとつ。

八索

そうです、ドラ切りの1択だったのです。

赤が2枚入っている手牌ですから、表ドラまで使おうとするのは少し欲張り過ぎかも、という考えと、運よくドラ表示牌の七索が引けないかぎり、六索八索八索九索というターツになったとき、一気にアガりから遠ざかってしまうので、ドラ八索は不要という結論に。

二萬三萬赤五萬七萬八萬三筒三筒赤五筒五筒六筒六筒三索四索八索ドラ

こうしておけば、四萬六萬から入ってきたとき、喰いタンも含め、アガりへの道筋がぐんと増えることになります。

ただし、ツモ二索五索が先になると少し難しくなります。

二萬三萬赤五萬七萬八萬三筒三筒赤五筒五筒六筒六筒二索三索四索八索ドラ
二萬三萬赤五萬七萬八萬三筒三筒赤五筒五筒六筒六筒三索四索五索八索ドラ

六筒を1枚外してマンズの引き方を様子見する選択もあるでしょうし、ツモ五索からであれば、打二萬と構えて345の三色形を残しての喰いタン親満コースもあるでしょう。

三萬赤五萬七萬八萬三筒三筒赤五筒五筒六筒六筒三索四索五索八索ドラ

ここから四萬四筒に初動をかけて、タンヤオ・三色・赤赤へ真っしぐらに走ります。

四萬チー、打五筒

七萬八萬三筒三筒赤五筒六筒六筒三索四索五索四萬三萬赤五萬八索ドラ

最悪九萬が入ってきても、打三筒とすれば

七萬八萬九萬三筒赤五筒六筒六筒三索四索五索四萬三萬赤五萬八索ドラ

待ちは苦しそうに見えるものの、動いている親の河には五筒三筒と並ぶので、子方が読みを入れると、二筒は危なそうに見えても、四筒は通りそうにも見えるのです。

(もし赤五筒を持っていて四筒七筒の待ちになるにせよ、五筒が暗刻になっても喰いタンならOKなはずなので、三筒赤五筒五筒六筒からは三筒外しが常道という読みを入れるため、五筒三筒切りの四筒七筒待ちは考えにくいという結論に至るからです)

では先の手牌から四筒に初動をかけるケースの打牌は何になるのでしょうか?

親満狙いの打ち手はカン四筒でチーしますから、よほどマンズが場で高くなっていない限り、打三筒とするはずです。

三萬赤五萬七萬八萬五筒六筒六筒三索四索五索四筒三筒赤五筒八索ドラ

この後、ツモ七萬八萬で雀頭がチェンジできるようであれば、タンヤオが確定します。

三萬赤五萬七萬七萬五筒六筒六筒三索四索五索四筒三筒赤五筒八索ドラ
三萬赤五萬八萬八萬五筒六筒六筒三索四索五索四筒三筒赤五筒八索ドラ
三萬赤五萬七萬八萬八萬五筒六筒三索四索五索四筒三筒赤五筒八索ドラ

四萬チーの初動より変化の幅が広がるので四筒チーから入るのも面白いかもしれません。

もっとも、四萬チーから初動をかけて、タンヤオが確定する七萬八萬切りを敢行する打ち手がいても不思議ではありません。

八萬三筒三筒赤五筒五筒六筒六筒三索四索五索四萬三萬赤五萬八索ドラ

こうしておけば、七筒引きや七筒チーでも5800が確約されるので、345の三色にこだわる打ち手よりアガりが近いかもしれません。

ただし、四萬をチーした後、上家から四筒が出てきたら、どんな形でチーすればいいのか、少し悩む可能性も。

カン四筒でチーすれば

三筒赤五筒六筒六筒三索四索五索四萬三萬赤五萬四筒三筒五筒八索ドラ

親満が確定していますが、カン四筒をチーして更にカン四筒待ちでは少しだけアガりから遠ざかるかもしれません。

親番なので連荘までの道のりを確かなものにしたいと考えるのであれば、カン四筒でチーするのではなく、リャンメンでチーして、四筒七筒待ちへ

三筒三筒赤五筒六筒三索四索五索四萬三萬赤五萬四筒五筒六筒八索ドラ

赤五筒をチーの部分に使って、最低でも5800ありますよ!と子方に脅しをかけるときは、自分の待ちに自信があって、出アガりできなくてもツモれると確信しているケースだけです。

とくに2度受けのピンズ部分なので、そんなこともあるかもしれないけれど通るかもな、という弛さも子方に与える意味においては、やはり赤五筒は手の中にキープしておいたほうがいいでしょう。

ここまでは喰いタンを駆使する話でしたが、そんなにうまい話が転がっているわけでもなくて、五索が先に入って四萬四筒がチーできる前に、ツモ一萬九萬が来ることも多いはずです。

一萬二萬三萬赤五萬七萬八萬三筒三筒赤五筒五筒六筒六筒三索四索八索ドラ
二萬三萬赤五萬七萬八萬九萬三筒三筒赤五筒五筒六筒六筒三索四索八索ドラ

いずれも打六筒でしょうか。

このとき頭の中では、リーチと引き換えに赤五萬は出ていってしまうかもしれないな、という思いが馳せるはずです。

一萬二萬三萬七萬八萬九萬三筒三筒赤五筒六筒二索三索四索八索ドラ
一萬二萬三萬七萬八萬九萬三筒三筒赤五筒六筒七筒三索四索八索ドラ

リーチ・ピンフ・赤なので、親リーチとしては十分かと思えるわけです。

まあここまでの話はごく普通のお話。

実はここからが本題で、冒頭の手牌に話を戻します。

二萬三萬赤五萬七萬八萬三筒三筒赤五筒五筒六筒六筒三索四索八索八索ドラ

ここから5巡目に何を切るのか?

私の<麻雀脳>は恐らく次の3点にスポットを当てるはずです。

1.東1局の構えとは…

2.自分の可能性はどこまで…

3.五筒が重なった意味は…

以上の観点から導かれた選択肢は唯ひとつ。

八萬

これしか見当たらないんです。

まずは1.の東1局の構えについて。

これは極めて抽象的で思想的な話になるのですが、どうして私は打つのか?何を見ようとしているのか?この大きな命題に対して、明確な回答を打ち出せる局が東1局だと思っています。

どうして私は打つのか?

それは己がいったい誰なのかを知るために打っているところがあります。

わかっているようで、まったくわかっていない、それが自分自身のことなのではないかという思いがあります。

ただ、麻雀を打つと、136枚の牌たちが私の耳元で、あるいは心の奥底にやってきて、「おまえはこういう性格で、弱さや情けなさがこういうところにあって…」と教えてくれることが多いんです。

何を見ようとしているのか?

自分の心を見ようとしています。

そして2.自分の可能性はどこまであるのか?という点についての答えは、<無限>であると答えざるを得ません。

まだ開いていない回路が無限にあると思っているので、ひとつでも多く開けたらいいなと思いながら打っています。

3.の五筒が重なった意味については、トイツ好きの私としては、そもそも三筒六筒がトイツになっていた手牌ですから、早い巡目にスジ同士が重なっているので、<トイツ場>かもしれないという思いがあり、五筒まで重なったのでますますその思いが強くなった巡目ということになります。

三萬四萬赤五萬三筒三筒四筒四筒赤五筒五筒三索四索八索八索八索ドラ
二萬二萬赤五萬五萬三筒三筒赤五筒五筒六筒六筒五索八索八索八索ドラ

こんな最高形を胸に抱きながら、八萬を切っている自分がいるのです。

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