イチから学んでステップアップ!東大式おもしろ麻雀塾

井出 洋介(いで ようすけ)
麻将連合認定プロ・GM
第15期将王、第2・4・12回BIG1カップ優勝/他多数
著書「これが東大式!はじめてでもよくわかる麻雀入門」「麻雀技術 守備の教科書 振り込まない打ち方」共著:小林剛「新版 東大式 麻雀に勝つ考え方」/他多数

第三回「形に強くなろう(2)」<初心者向け>
2020/03/18


Maru-Janでは、いわゆるダブロン(同時の2人アガリ)、トリロン(3人アガリ)が認められていますが、ひと昔前は、アガリ者は1人で、同時ロンが出た場合は上家が優先されることが主流でした。まず、それがどうしてなのかを説明しましょう。


麻雀で牌が捨てられるところを河(ホー)といいます。

河

河は上流から下流に流れますから、麻雀の場合、東から南、西、北という順に流れていきます。南家にとって東家を上家、西家を下家と呼びますが、同様に東家にとっては北家が上家で南家が下家になるわけで、河の流れは上から下というよりも、東南西北をぐるぐる回っていくのですね。


だから、アガリ牌が出て「ロン」の声が2つ以上あったときでも、その牌が河を流れていって最初に拾える人、つまり上家の人がその牌を取って14枚のアガリ形を完成させることになり、その下家の人たちには、その牌を取ることができないからアガリが認められないのです。


中国ではアガリ牌を自分の手牌のところまで持ってくるのが普通の作法なので、1局でのアガリ者は1人しかいないのが当然のことなのですが、日本では放銃者をはっきりさせるためにロン牌を河に置きっぱなしにする習慣がついたことによって、ダブロンやトリロンがあってもいいじゃないか、という意見が生まれたのかもしれないですね。


さて、今回はまず前回の続きで、7枚形でしっかりと覚えてほしい形から説明していきます。




A図を見てください。


A図二萬三萬三萬四筒六索六索七索五筒ツモ

マンズとピンズとソーズ、全部良い形になっています。

リャンメンのピンズには手をつけられないので、マンズかソーズのいずれかを切ることになります。

その際、リャンメンが好形と覚えると、ついリャンメン形に決める三萬六索を切りがちです。しかし、このような場合は、二萬七索を切るほうが、受入れ枚数的にずっと得なのです。



数えてみましょう。


二萬を切った場合、テンパイになる牌は

三筒六筒が4枚ずつ8枚

三萬が2枚

五索八索が4枚ずつ8枚

六索が2枚

合わせて6種20枚の受入れ態勢となります。



ところが三萬を切った場合は、一萬四萬三筒六筒のリャンメン2組だけとなり、4種16枚だけ。

ソーズは六索が唯一の雀頭候補になってしまうので七索が浮き牌となり、何をツモってもテンパイしないのです。

七索切りは二萬切りと同様、六索切りは三萬切りと同様の受け入れ態勢となります。)

受け入れ態勢が同じ場合の打牌の比較については、ここでは触れません。手役絡みとか、場況が関係してくることが多い13枚麻雀になってからやりますね。



それでは、7枚麻雀で学んだ知識を13枚麻雀で生かしてみましょう。

まずは、4メンツと雀頭、合わせて5つの組み合わせをどこで作るかを考えていくのが基本の手作りです。三色とかイッツーといった手役作り(狙い)は、今回は考えないことにします。まずは、効率的な手作り、テンパイに早く近づけるために必要な受け入れ態勢の損得をしっかりと理解してください。




B図を見ていただきましょう。


B図七萬八萬八萬三筒三筒四筒四索五索六索七索八索中中中ツモ六索ドラ

中が暗刻になってイーシャンテンの手牌です。

とても広い形なので、たいていテンパイすることでしょう。でも、打牌によってテンパイチャンスは違います。


ソーズの3メンチャン形は当然残すとして、あとはマンズとピンズです。

どちらも同じような形ですが、六萬九萬のリャンメンが残ると良いと思って、先に八萬を切ってしまうと、マンズとピンズでは六萬九萬だけしかテンパイチャンスがなくなってしまいます。


では、先に四筒を切っておけばどうでしょう。六萬九萬のほかに、八萬三筒が刻子となるテンパイチャンスの可能性が残るのですから、こちらのほうが明らかに手広いですね。これこそ、A図の7枚麻雀の応用編になります。



B図においては、テンパイチャンスの受け入れ枚数としては四筒切りと同じになるのが七萬切りです。この場合は六萬九萬の受け入れがなくなり、その代わりに二筒五筒のリャンメンの受入れが残るのです。


六萬九萬二筒五筒、この2組のリャンメンのどちらを優先するかによって、四筒を切るか七萬を切るかが違ってくるわけで、受け入れ枚数は同じということもしっかりと覚えてください。




最後にC図です。


C図五萬六萬二筒二筒三筒二索二索六索六索七索発発発七萬ツモ発ドラ

ドラの発が暗刻で、七萬のツモでイーシャンテンになりました。大チャンスですから、間違えたくないところです。

三筒七索切りは、先にリャンメンが入ったときにシャンポン待ちが残ってしまうので、明らかに損な構えです。


トイツ3組の中の2組をトイツで残してリャンメン2組を作れば、テンパイしたとき必ずリャンメンを残すことができるのです。



この場合は二筒六索切りの2択ですが、テンパイした時一筒四筒待ちと五索八索待ちのどちらがアガリやすいかの比較で、ここは二筒切りがちょっと良いでしょう。

二索六索のポン、あるいは五索八索のチーで一筒四筒待ちが残るのですから。




それでは前回・今回の内容をふまえて復習・練習問題をやってみましょう。

復習・練習問題

以下の手牌から何を切りますか。すべて東1局西家4巡目とします。


第1問

二萬三萬六萬六萬七萬五筒六筒八筒九筒二索三索三索四索一索ツモ一索ドラ
解答

八筒六萬が雀頭候補で、マンズ1メンツ、ソーズ2メンツが見込めるから、
ピンズは1メンツで十分。ペン七筒を嫌って八筒九筒落とし。


第2問

三萬五萬五萬六萬六筒七筒八筒九筒二索二索七索八索九索一萬ツモ北ドラ
解答

九筒。完成メンツが2組、雀頭候補に二索五萬六萬のメンツ候補があり、もう1メンツは一萬三萬五萬に見込む。ピンズは決して悪い形ではないものの、次に何をツモってもメンツ完成にはならない。


第3問

六萬七萬八萬八萬三筒四筒八筒二索二索三索三索四索五索七筒ツモ八筒ドラ
解答

八萬。マンズとソーズで2メンツ完成、ピンズもリャンメン2組で2メンツを見込むとあとはアタマ。八萬より二索を候補としてのイーシャンテンなら、ピンズがアタマになってもソーズで2メンツ作る変化に対応できる。


第4問

六萬七萬七萬三筒四筒五筒六筒二索二索三索六索七索八索三筒ツモ八萬ドラ
解答

七萬。トイツ3組はトイツほぐしと覚えても良い。1枚少ないドラ表示牌の七萬切りでドラの受入れができるリャンメンに決めておこう。


第5問

二萬三萬三萬八萬八萬四筒四筒五筒七索八索九索西西西ツモ西ドラ
解答

三萬。ポン良し、チー良し、どれでもリャンメン待ちが残るようにする。
一萬四萬待ちと三筒六筒待ちの比較で一萬四萬待ちが残りやすい三萬切り。