まずは、鳴きを駆使した混一色の手順を考察するぞい。
今回のポイントは、
この牌姿から上家の二筒をチーして下のような形にしたところじゃ。
鳴く前の形を考えると、・
・
・
・
を鳴きながら、
チー
ポン
ポン
チー
ポン
こんな形を想定して進める事が多いのじゃなかろうか。
チーは愚形が残ってしまうため、悪い鳴きと言われることが多いのじゃが、従来の常識を覆すこの鳴きには、受け入れ枚数を増やしたり最速でテンパイを目指す技術が凝縮されているぞい。
チーのあと、手牌は、
の10枚で、
・
の有力なポン材が2つ残っていて、テンパイまではこぎつけられそうな形になっているのが特徴じゃな。
また、・
が重なった場合は、小三元を狙わずに、重ならなかった方を切って、
・
・
(または
)のポン、
・
のチーで最速のあがりを目指すのがコツじゃぞ。
じっくりと手が整うのを待つのが好判断の場合もあるのじゃが、今回の牌譜のようにあがりが遠い鳴きも戦術の一つとして覚えておくと良いぞ!
次は、現代麻雀において重要な技術といえる喰いタンについて考察するぞい。
画像の局面は、南三局1本場でトップ目と6200点差で上家からが切られたところじゃな。
手牌はすでに・
をツモると満貫テンパイになるイーシャンテンなのじゃが、ここですかさず
をチーして喰いタンに切り替えたのじゃ。
「満貫チャンスなのにもったいない!」
「ここで一発逆転狙わないでどうするんだ!」
…と考える人も多いと思うのじゃが、・
の2度受けでは、嬉しいツモがドラ表示牌の
だけで、あがりきるのは難しそうじゃな。
この手牌からをチーすることによって、
●チーの前
※テンパイまで2種8枚(・
)
●チーの後
チー
※テンパイまで6種19枚(・
・
・
・
・
)
テンパイまでの有効牌が2倍以上に増えるのじゃ。
さらに、・
・
も有効牌じゃから、タンヤオ、ドラ3の満貫に成長する可能性があるのも良い点じゃな。
結果的にトップ目から4200点(3900点の1本場)のロンあがりで見事トップに立ったわけじゃが、この鳴きは結果よりもあがりに結びつける過程が重要じゃからぜひ覚えておきたい内容じゃな。
喰いタンの時には、の
や、
の
が鳴けると、残ったリャンメンが
や
のような優れた形になるため、積極的に鳴いていくことを推奨するぞい!
第2弾は最高位戦日本プロ麻雀協会所属の醍醐大プロと麻将連合所属の武則輝海プロの実戦譜を使って鳴きのテクニックを考察するぞい。
1つ目は混一色の鳴きで見事なあがりを決めた牌譜じゃな。スピードと打点を兼ね備えた高度な鳴きに注目じゃ。
2つ目はあがりやすさを重視した喰いタンの牌譜じゃ。勝負局面で活きるテクニックを紹介するぞい。