
<鳴き>は和了に近づける手段として使うことが多いため、ふつうは<鳴き>を入れるとシャンテン数は減っていきます。
その<鳴き>に工夫を加えると、シャンテン数が減らなくても打点上昇が見込めるような動きかたもあります。
また、相手にその<鳴き>の意図を読まれにくくしながら高打点和了を目指せる動きかたもあり、今回はその<鳴き>のテクニックをお伝えしていこうと思います。
例1 東3局西家4巡目 ▲2000
カン
、![]()
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、
が引ければピンフ形あるいはドラ3のリーチが打てる手牌です。
そんなことを想定していた4巡目、上家から
が切られました。
メンゼン手順に頭が支配されていると、この
に<鳴き>を入れることができません。
チー
打![]()
このように動くと手牌はこうなります。
狙いはチャンタ三色。
もちろん
をポンしての三色ドラ3も視野に入っています。
赤入りルール下においては、端牌が絡むチーには迫力が感じられないので、
がドラとはいえ、この
を1つ鳴いただけではマークがきつくなる心配はほとんどありません。
ただし、
チーのあと、
はチーしません。
シャンテン数を減らしたい気持ちはわかりますが、この手牌のメインは三色で、チャンタにこだわり過ぎてはいけません。
のあとは
か
だけ<鳴き>を入れます。
相手次第(レベルの高い相手)ではドラの
すらポンしないほうがいいでしょう。
それくらい<鳴き>で和了させる手順には繊細な思考が求められているのです。
次なる手牌はこちら。
例2 東4局南家7巡目 +4000
赤・ドラ2のイーシャンテンで、うまくいけば三色も加わるかもしれません。
うまくソーズが3メン形に伸びれば三色は諦めてのリーチ手順に入れます。
そんなことを考えていた7巡目、上家から
が切られました。
「チー」 打![]()
「えっ!?」
チーを入れると手牌はこうなります。
ソーズの3メン形変化を無視し、リーチの権利すら棄てる蛮行に映るかもしれません。
ただこの<鳴き>によって、ドラの
がアンコになってもポンできてもテンパイになるメリットが生まれています。
またこのあと
や
がチーできたら、三色・赤・ドラ2のマンガンがテンパイとなります。
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待ちになったとき、
でしか和了できないことを不安視する人もいるようですが、カン
待ちも
待ちも似たようなものです。
もし
を引いてしまったらフリテンになりロンできなくなる心配をする人は<鳴き>の幅が狭まるので気を付けましょう。
この
のチーをスムーズにできるようになれば<鳴き>のスキルがワンランクアップするはずです。
次なる手牌はこれです。
例3 東3局東家5巡目 ▲3000
ドラの
が引ければ、リーチをかけなくても
で親満の和了となる好手牌です。
また![]()
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が重なれば七対子テンパイとなり、手ごろな待ちに替えてリーチをかけ、ツモって裏ドラ乗せて6000オールも叶わぬ夢とは言えません。
そんなことを考えていた5巡目に西家が
を切ってきました。
ポンしますか?
ポンしなければ堂々たるイーシャンテンですから愚かな<鳴き>に映るため、よほどのポン愛好者でないかぎり「ポン」の声は出ないはずです。
ただし、その固定観念というか先入観があなたの麻雀の幅を狭めているかもしれないことも事実なんです。
をポンして打
。
ここからが<鳴き>のテクニック。
ポンのあと、1枚目の
や
はポンしないこと。
ポン
ポン、もしくは
ポン
ポンとしてしまうと、狙いは対々和プラス役牌という読みが子方に働くため、おいそれと連風牌の
は場に姿を現さなくなるでしょう。
ですから
ポンのあとは
ポンができるような環境を整えておくことが肝要です。
もっとも
ポンのあとの
ポンは許容できるので(喰いタンヤオの可能性もあるため)2鳴きする必要はありません。
マンズの払い方が
→
→
ではなく、
→
→
となるのは、うっかり
を引いてきたときの備えプラス、切り順を見た子方が喰いタンヤオのマークを強めて連風牌への警戒度を緩める可能性があるからです。
なかなかこのような一盃口完成形に<鳴き>を入れていくのは勇気のいることですが、喰わず嫌いにならないことも大切なのです。
ラストもう1例。
例4 南1局南家6巡目 +6000
実に美しいイーシャンテン形です。
を引いてリーチをかけて
での和了はツモ・ロンに関わらず倍満となりますから、ワクワクしながらツモっているはずです。
とはならなくても
が引けて
も引ければこんなテンパイになります。
リーチをかけなくても安め
ロンでハネ満、高め
ツモで倍満和了となります。
ですからメンゼンにこだわって打ちたくなる気持ちも十分理解できます。
そんなところに6巡目、親が
を切ってきました。
この
をポンして
を切る人がどれほどいるでしょうか。
先のメンゼン手牌のテンパイできる牌は、カン
と![]()
。
ポンからのイーシャンテン形におけるテンパイできる牌は、![]()
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。
なんと3種12枚から6種17枚に増えています。
もっともチーできる牌は12枚から11枚に1枚減っていますから、このテンパイできる牌の5枚の差は威張れたものではありませんが、ことマンガンテンパイへの速度感は増したと言えるのではないでしょうか。
そんなチマチマした思考では打ちたくないと考える人も多いでしょう。
「私は<鳴き>のスキルアップよりメンゼンで打っていくための力を付けたい」と考える人は全身全霊で、その力を付けるよう勤しんでください。
人にはそれぞれ生きてきた道があるように、思考や嗜好に違いがあって当然なのですから、<鳴き>にストレスを感じる人がいても不思議ではありませんね。
それでも私はみなさんの手牌に対する固定観念や先入観を少しでも軽減したいと思い、ともすれば奇っ怪に映る<鳴き>を例に選択の幅を広げるトライをしてみました。
いかがだったでしょうか。