さてここから何を切っていきましょうか…
東場の南家、持ち点は原点、4巡目の選択でした。
私の選択は。
をツモ切りすれば、、待ちのピンフ2シャンテンになること。更にはやが引ければドラ雀頭のピンフに組み替えられること。そして、にやがくっついてきてもピンフ・ドラ2の手順が踏めること。
すべて承知したうえでの切り。
もっとシンプルに、〔和了〕だけを見てのツモ切りではなく、切りを選択する打ち手も多いはずです。
そう打っておいて、が上家から打ち出されればすかさずチーして打
そして状況次第では、やをポンして打とせず、ドラのを切って待ちにして〔和了〕を奪いにいく打ち方すら辞さない構えも視野に入れます。
ドラが好きな方、あるいはドラを大切にしながら打っていく方は、ドラのトイツを固定させる切りとして、マンズやピンズの拡がりを求める選択をするかもしれません。
こうしておけば、もう1組トイツが増えたときにチートイツのイーシャンテンとなるので、タテヨコ自在の〔和了〕に近づく打ち方ができます。
あとは切れ味鋭いドラ切り。
を固定するピンフ手筋となり、最終的にこのドラまたぎの待ちになったとき、4巡目に決断できたドラ切りが、値千金の選択になることは間違いないでしょう。
現実的に〔和了〕に近づくツモは、端牌のやを引き込んでのこのテンパイでしょうから、即リーチに踏み込みが効く待ちになっている強味を如何なく発揮してくれることでしょう。
さて、私の切りについて…
を切ると手牌はこうなります。
シュンツをひとつ壊してこの形ですから、誰がどう見たって「ヒデェ~な」という感想しか持てないはずです。
なかには「切り間違えたんだろ」とか「わざと〔和了〕にいかないんだろ」とか、庇ってくれる見立てをしてくれる方もいますが、多くの場合、「気でも狂ったのか」という思いで河に置かれたを訝しげに見るはずです。
でも…私の頭の中、心の中は「よしよし、よくが来てくれた!これでチートイツへ行ける決断ができる!」というワクワク感でいっぱいなのです。
あとはもう、か、そしてトイツののスジに当たるが自分のツモ筋にあることを期待して、「それ引け!それ引け!」とお祭り騒ぎになるのです。
このテンパイが組めてのリーチが最高ですが、それは数%の期待しかありません。
(ぜいたく言ったらバチが当たりますものネ!)
ふつうはこんなテンパイたちが望めるかなと思いながら打っています。
これでもぜいたくかなと思うときは
いま4つあるトイツたちをどうにか7つまで増やすことだけを考えて打つんです。
あと3つ、テンパイまでなら2つでいいのですが、私の場合はどうにかして自力ですべて揃えようとするので、6つトイツを作って7つめは「ロン」でもいいやとは考えないので、少し手間がかかります。
シュンツ手のときもそうですが、リーチをかけたときに〔和了〕しやすい待ちのほうが有利だとは考えません。
もちろん、出アガりにも期待したほうが、4分の1から4分の2、あるいは4分の3へと和了率はアップしますから、ミクロ経済としては有益なのですが、マクロ経済としてはどうかな?と思ってしまいます。
だからと言って、私が出アガりを期待しないのか?と聞かれればそんなことはありません。
〔1〕 調子が悪いとき
〔2〕 点棒があったのに減ってきたとき
〔3〕 親にエネルギーがあり落としたいとき
〔4〕 メンゼンで安手のとき
〔5〕 仕掛けているとき
この5つに当てはまるケースでは、出アガりを期待したテンパイを組みにいきます。
でも、シュンツ手であれコーツ手であれ、そしてチートイツであれ、基本的には自力で14枚揃えることをモットーにしています。
それは、〔和了〕を点ではなく線になるようにしたいからであり、目先の〔和了〕を拾っていくようなテンパイのさせ方は避けたいと思っているからに他なりません。
ですから、チートイツに関しても、6つのトイツを作って7つめのトイツは他力本願でもいい出易さに重きを置く待ち方にはしないことを心がけているのです。
チートイツをツモアガりするためには、次の7つの約束事を守ること、これが成就への近道になります。
1. 4~5巡目までに決断(チートイツ作りをするという)をする
2. 配牌でスジトイツが1組でもあったら、1巡目からチートイツ作りを始める
3. イーシャンテン(つまり5つめのトイツを作る)までは、他家5巡目までの河を参考に山読みをする
4. スジトイツは原則2組まで。ツイていれば3組OKで、ツキが無ければ1組までしか期待できない
5. ツキが無いとき(離れ始めたとき)は、ドラは1巡たりとも残さない
6. 1枚切れや2枚切れの字牌待ちリーチは原則出アガり期待リーチと自覚する
7. イーペイコーになりそうな形(1123・1223・1233・2334・3345)からもうひとつトイツは増える
慣れないうちは抵抗感があるかもしれませんが、ゼロトイツから7つのトイツたちを誕生させる喜びを知ると、もうあなたはチートイツと共に生きることができるようになります。
最初はとっつきにくいかもしれませんが、この7つの約束事を頭の中に入れてしまえば「へぇ~、チートイツって案外簡単に作ることができる役だったんだ!」と思えるようになります。
ぜひ、活用してみてネ!
最後にもうひとつプレゼント!!
5巡目、あなたは親です。
手中にあるトイツはオール生牌。
だけが1枚切れです。
持ち点はプラス7千点。
さて何を切りますか?
ややを切ってはいけません。
切り。
これが7つのトイツを作り上げる勝負の1打になるんです。