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土田浩翔プロ 特別書き下ろしコラム
14人の師

(つちだ こうしょう)
土田浩翔 第11、22期鳳凰位・第22、23期十段位、第26期王位/他多数
著書「土田流麻雀 仕掛けを極める」
「最強麻雀土田システム」
「麻雀が強くなるトイツ理論」

第五十一打「シャンポンの妙味」 2021/05/17

リャンメン待ちにするのか、シャンポン待ちにするのか、打ち手の好みにもよるでしょうが、ドラや赤牌が1枚でもあればリャンメン待ちを選択する人が多いはずです。

 五萬六萬六萬一筒一筒三筒四筒五筒一索一索一索六索七索八索八索ドラ
 七萬七萬八萬三筒四筒五筒一索二索三索六索七索八索白白八索ドラ
 二萬三萬三萬四萬五萬赤五萬八筒八筒八筒四索四索四索五索六索 八索ドラ

A〜Cの手牌はすべて親の9巡目テンパイで、持ち点は原点付近です。(東3局)

付け加えるならば、シャンポン待ちになる牌はまだ場に出ていません。

親の先制リーチは絶大な威力を発揮しますから、出アガり期待というより、子方がオリたりローリングしてくれている間にツモってしまおうという考えが主流になります。

ですから、Aの手牌でも出アガりしやすい一筒を狙ってシャンポンにするよりも、オーソドックスに六萬切りのリャンメンリーチとしたほうが打点もついてきます。

ではBの手牌はどうでしょう?

打点という側面からは、役牌の白をターゲットにしたシャンポンリーチが魅力的に映ります。

ただし、Bの手牌でシャンポンに踏み込む場合は、自身の<河>にキズがあると、流局しやすいので注意が必要です。

たとえば9巡目リーチまでの<河>が

北南九筒一萬東二萬

一筒中八萬リーチ

こんな<河>であれば、数牌の安全牌が少ないため、白を持っている人がいれば早々に仕留められるはずです。

ところが<河>がこんな感じだったら

二萬八筒二萬西四萬三索

四筒五萬八萬リーチ

字牌の出が少ないうえ、タンヤオ牌がバラ切りされていますから、役牌である白への警戒度が増すため、シャンポンよりリャンメンリーチのほうが無難です。

そもそも七萬を切って七萬八萬というリャンメン待ちは、同じリャンメン待ちでも端牌の九萬をターゲットにしているぶん、アガり易さが違いますから、役牌白の誘惑もなんのそのかもしれませんね。

それではCの手牌はどうでしょう。

五萬を切れば一萬四萬待ち

二萬を切ればカン四萬待ち

三萬を切れば四索七索五萬待ち

裏ドラを考慮せず打点だけを見れば選択の幅がある手牌と言えるでしょう。

Bの手牌同様、端牌一萬をターゲットにした五萬切りリーチの支持率が高そうですが、純粋なシャンポン待ちではないものの、変則3メンチャンになる三萬切りリーチも、タンヤオ役が確定するだけに、五萬切りリーチと迷いが生じるかもしれません。

二萬を切ってのカン四萬リーチは、親満確定リーチになるので、どうしても打点が欲しい場合に選択されるでしょうが、待ちが1ヶ所だけの(しかも自身で1枚使っている)効率の悪さから、平時には敬遠されやすい待ちと言えるでしょう。

補足しておきますと、三萬を切って変則3メンチャンリーチをしても、ほぼ五萬七索待ちなので、七索がドラ表示牌ということもあり、出アガりの期待は薄く、ツモアガりにしても微妙なところかもしれません。

つまり、Cの手牌については、五萬切りのリャンメンリーチがアガりに近づく選択となるのではないでしょうか。

ここまでは、シャンポン形よりリャンメン形を選択したほうがいいと言うオーソドックスな話でしたが、この先の話はシャンポン形を優先するものになりますから、遊び心を抱きながらお読みください。

 二萬二萬三萬三萬四萬四萬五萬赤五萬六萬二筒二筒六索七索八索五筒ドラ
 二萬三萬三萬五萬五萬赤五萬一筒一筒一筒六筒七筒八筒三索三索五筒ドラ
 二萬二萬三萬四筒五筒六筒一索二索三索七索七索七索中中五筒ドラ

D〜Fの手牌はすべて親の9巡目テンパイで、持ち点は少しプラスです。(東3局)

そしてシャンポン待ちになる牌は、まだ場に出ていません。

まずはDの手牌。

多くの人が五萬を切って一萬四萬七萬の3メンチャンリーチに踏み切るはずです。

文句無しのリーチで異論を挟める余地は無さそうに見えますが、この手牌こそ、シャンポンリーチが有効であることに気づいて欲しいのです。

シャンポンリーチと言っても、六萬を切れば、二萬五萬二筒待ちの変則3メンチャンですから、純粋なシャンポンリーチとは違いますが、Cで考察した変則3メンチャンとも形が決定的に違うので注意してください。

C 五萬赤五萬四索四索四索五索六索


D 二萬二萬三萬三萬四萬四萬五萬赤五萬二筒二筒

変則部分だけをピックアップしてみました。

Cは五萬こそシャンポンの片割れに見えますが、ソーズ部分は手牌に無い七索をアテにしているので半シャンポンみたいな形と言えるでしょう。

それに引きかえDの待ちは、二萬五萬二筒それぞれがシャンポン待ちになっていて、厳密に見立てれば、二萬五萬二萬二筒五萬二筒の3通りのシャンポン形になっているのです。

この変則3メンチャンの大きな特徴は、《イーペーコー》役が完成しているところです。

もしトイツの五萬を1枚外してピンフの3メンチャン一萬四萬七萬待ちにすると、一萬で《イーペーコー》は崩れてしまいます。

《イーペーコー》は言うまでもなくシュンツ役ではなくトイツ役で、《トイツ場》もしくは《コーツ場》で出現しやすいという性質を知っていれば、リーチ時の選択はシャンポンにする六萬切りになるのです。

実戦でたまに目にする形ですから、ぜひ覚えておいてください。

Eの手牌を見てみましょう。

三萬を切れば、端牌一萬をターゲットにできるリャンメン待ちですから、いくらツモれば三暗刻という2ハン役が付くとはいえ、迷うことなく三萬切りリーチとする人は多いのではないでしょうか。

でも忘れてはいけないことがあります。

それは、リャンメン待ちという形は、《シュンツ場》の時に有効な待ち方であって、時として訪れる《コーツ場》においては、ほとんどプラスに働かない待ち方なのです。

《コーツ場》?

なにそれ?

と思った方もたくさんいらっしゃるはずなので説明しておきます。

自動卓であれ手積卓であれ、積まれている山には偏りが生じています。

大雑把には4通りの偏りで

◎ シュンツ場

◎ トイツ場

◎ コーツ場

◎ 一色場

半分くらいの場は《シュンツ場》ですから、リャンメン形作りに精を出せば問題ありません。ところが、たまにトイツが増えていく《トイツ場》やコーツが増えていく《コーツ場》が出現するのです。

そして《コーツ場》においては、《シュンツ場》のキー牌となる尖張牌の3や7がアンコになりやすい性質があります。

その性質をEでは利用して、《コーツ場》で生まれやすい三暗刻を狙って二萬切りでリーチをし、三萬三索をターゲットにしてツモアガりを狙うのです。

最後にFの手牌

この手牌はBと似た役牌と数牌のシャンポン待ちにとれる形ですが、Bとは2点明確な違いがあるので注意してください。

1点目は、Bには手牌にアンコはありませんが、Fには尖張牌の七索がアンコで入っている点。

この七索アンコは《コーツ場》を感じさせるものであり、リャンメン待ちよりシャンポン待ちを優先させる動機となります。

2点目は、シャンポンの片割れ数牌が、Bが七萬でFが二萬であること。

少しでも出アガりの期待度も上げたい人にとっては、七萬より二萬のほうが余りやすい牌であることは追い風になるでしょう。

従いまして、Fの手牌は二萬を切ってのリャンメンリーチも悪くありませんが、打点アップを図ってのシャンポンリーチも失敗しにくい選択になるのです。

金科玉条のごとく、リャンメンリーチを良しとする打ち方に安定感や安心感があるのは疑いようのない事実でしょう。

しかしながら、リャンメンリーチにとらず敢えてシャンポンリーチを選択する局も、臨機応変に増やしたほうが、攻撃の幅も広がるのではないでしょうか。

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