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土田浩翔プロ 特別書き下ろしコラム
14人の師

(つちだ こうしょう)
土田浩翔 第11、22期鳳凰位・第22、23期十段位、第26期王位/他多数
著書「土田流麻雀 仕掛けを極める」
「最強麻雀土田システム」
「麻雀が強くなるトイツ理論」

第三十一打「我慢くらべの一日」 2016/7/29

<運>の低い日は誰にでもあります。

そんな日に卓を囲むことになったら、どう打っていけばいいのか?

べつに、いつもと同じように、自分のフォームで打てばいいのでは?

特別なことをしようとしても、逆にワケのわからないことになってしまうから、<運>が低い日であることは自覚していても、やっぱりいつもと同じように打ったほうが混乱しないはず。

そんなふうに考える打ち手もいれば、そもそも、目に見えない<運>のことを考えようとすること自体、面倒くさいし馬鹿げてると考える打ち手が多いようです。

<運>を動かす、なんてことは神の領域だと思っていますが、せめて<運>の低い日の過ごし方くらいは考えてもいいのでは?と、私は思っています。

深手を負わず、できるかぎり傷は浅く、メンタル的にも<平常心>を保てる方法はないものかと考えています。

<運>の低い日をいち早く感じとるにはどうしたらいいのか?

どんな兆候があるのか?

負ける日であることは承知のうえ、その傷を浅く済ませる方法を考えるとき、やはり、1分でも早くその兆候を知ることが重要であり、手当ても有効になっていくのです。

〔兆候1〕 ドラや赤に恵まれない
〔兆候2〕 ドラや赤が来ても、トイツにもならないしシュンツにもならない
〔兆候3〕 (45)というリャンメンがあるのに2が来て3・6は入らない
(56)というリャンメンがあるのに8が来て4・7は入らない
〔兆候4〕 見た目イイ待ちでリーチしても愚形に放銃してしまう
〔兆候5〕 高い手をテンパイしても、すぐに安手に蹴られてしまう
〔兆候6〕 2局に1局は、チャンタやチートイツっぽい手牌になる
〔兆候7〕 リーチのみの手に放銃したと思いきや、裏ドラが複数乗ってしまう
〔兆候8〕 序盤に切っていく牌に、ポンやチーの声がよくかかる
〔兆候9〕 親を迎えると、親っカブりするか高い手に放銃してしまう
〔兆候10〕 良さそうに見えるリャンメン形がアッという間に枯れていく

まだまだ人それぞれ、<運>の低い日の兆候はあるでしょうが、1分でも早くキャッチするために私が感じとろうとしている兆候を挙げてみました。

ここからが本題で、<運>が低い日だとキャッチしたら、さて打ち方にどんなふうに反映させていくのか?

ここが腕の見せどころなのです。

南1局西家5巡目 ▲9000   ドラ四索

四萬五萬七萬八萬三筒赤五筒七筒八筒三索四索七索八索八索西ツモ

もし<運>が低いと感じた後にこんな手牌がやってきたら…

ツモってきた西は場に2枚切れです。

私はトップ目の河と、今局の親の河に目を向けます。

トップ目の河北白一索六索三萬
親の河九筒九萬西八萬八索

ドラが四索であるにもかかわらず、トップ目(南家)は4巡目という早い段階でドラそばの六索を切っている。

そして次巡に尖張牌の三萬

尖張牌(3・7)は、言うまでもなくシュンツ作りのキー牌になりやすく、<運>が良くなればなるほど、手牌にしっかり組み込まれるようになります。

そのキー牌を5巡目に手放せるほど手牌が充実しているのか…。

もちろん、このトップ目の河が変則手を匂わせる河であれば、ドラそばの六索や尖張牌三萬の早出しは気にすることもないのですが、第1打北、第2打白と、きわめてオーソドックスなピンフ系の切り出しであるところに、『今そこにある危機』を感じてしまうのです。

親の河は、やたら上目の数牌が切られていますから、下目でロンされると高そうな感じがしますが、スピード的にはトップ目より3~4巡遅くテンパイが入りそうなので、要警戒というほどではありません。

でも、だからと言って、いまツモってきた共通安全牌の西をツモ切りできるほど悠長な身分ではなく、<運>の低さを自覚した選択をしなければなりません。

八筒切り。これが私の選択です。

トップ目からリーチがかかったとき、西以外の安全牌が見当たらず、ブクブクになっている手牌ゆえ、相当危険な香りがします。

ドラ四索は当然持っていると想定すると、二索五索八索のスジがソーズでは

危険スジになり、七索はロンされない可能性が高いと読みます。

マンズは二萬五萬、次点が六萬九萬

ピンズは五筒八筒六筒九筒が危険スジに見えます。

えっ?!どうして??という疑問への回答は、また別の機会に譲ります。

つまり、八筒切りの意図は<受け>を開始するという決意表明です。

そして恐らく次巡五萬を切り、その次はトップ目のヤミテン気配を感じなければ八索を切っておきます。

トップ目がテンパイする前に、待ちになりそうなところを放出しておくという作戦なのです。

手なりで打って、四筒が入ってきたり六萬が入ってきたりして

四萬五萬六萬七萬八萬三筒四筒赤五筒七筒八筒三索四索八索八索

アガれそうな気になって七筒を切ったところでトップ目からリーチの声が…

こちらもハネ満まで期待できる大物手のイーシャンテンですから、引くに引けない勝負をすることになり、八筒で放銃、裏ドラも乗ってマンガンの支払いに…。

<運>の低い日によく見かける負けパターンです。

この負けパターンから逃れるためには、<運>の低さを兆候から感じとり、未然に防いでいく手順を選択するしか方法がなく、腕の見せどころとなるのです。

字牌の扱いにも注意が必要です。

南1局西家3巡目 ▲10000   ドラ六筒

二萬二萬三萬五筒六筒四索五索赤五索七索八索東南中八索ツモ

いつもであれば、自分の切り順で、手中にある字牌3種のうちのどれかを切っていけばよいのですが、<運>の低い日はその手なりが命取りになりやすいので注意が必要です。

トップ目の河一萬二索八萬
親の河二筒一索八索

たった3枚しか切られていない河ですが、2や8の含有量が多く、これは鳴きたい字牌を抱えている手牌に現れやすい傾向です。

とくに自分の<運>が低いときには、いつも切っていくタイミングで切ると「ポン」と云われやすいので気をつけましょう。

<運>の低い日の字牌の切り時には、いつもよりシャンテン数が1つ進んでから切るという<間>が必要です。

この西家の手牌からは、八索をツモ切りしたり二萬を切ったりしながら、自分の手牌のシャンテン数が少なくなって初めて切り出すくらいの<間>をとるべきなのです。

そして、手牌が進行しなかったときは、手中にある字牌3種と心中するくらいの覚悟をもって打っていくことが、<運>の低い日の工夫した打ち方になるのです。

<運>の低い日は、自分の欲を抑えに抑え、ひたすらガマンして打っていくこと。

これに尽きます。

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