南2局 0本場 西家 4巡目
持ち点32000点 トップ目35000点
わしは切りを推すぞい。
手牌はドラが完全に孤立しているリャンシャンテンじゃな。
ここで思いを巡らせて欲しいのは、目の前の手牌だけではなく、何を目指してこの局を進めていくかということじゃ。
現在自分の置かれている状況に注目してみるぞい。南2局、トップ目とは3000点差、親番を一回残しておる。そのことを念頭に入れると、この局は無理をせず、あがりを狙いつつ局を消化していくことが最も大事なテーマとなるのじゃ。
さて、切りは赤ドラを活かした良形変化を見切る選択じゃが、
・4メンツ1雀頭の候補は既にある
・可能な限りあがりを目指しつつ局を消化することに重きを置く
この2点に着目すると赤ドラを活かす変化の優先度は下がるのう。ここで求められているのは、相手の攻撃にそなえて手をスリムにすること。また、打点が低くてもあがりやすい形を目指すということじゃ。
この手牌からどのようなあがり形が考えられるのじゃろうか。メンゼンであればリーチ、一盃口、鳴くのであれば役牌、チャンタ、三色同順、あたりが考えられるのう。
手牌構成を分けてみると、
となり、
がシャンテン数や手役構成に影響しない完全な余剰牌だということが明確じゃのう。
ここは守備力を高めるためにも、戦略的に不要なドラを切ることの重要性を意識して欲しいのじゃ。また、切りのメリットとしては、最終形がペン
待ちになった場合に、出あがりしやすいことがあげられるぞい。
次に切りの後は、どのようにあがりを目指していくかを指南するぞい。ここで気をつけて欲しいのはどの牌から鳴いたかによってその後の切る順番が変わってくるということじゃ。
首尾よくからポンできて役が確保できたなら
切りじゃ。牌効率を重視しつつ、ドラの
にくっつく変化を大事にしたいのう。
、
からチーした場合はドラの
を切るぞい。特に、
チー、打
ならば、ソーズの染め手のように見せかけることができて、この次に鳴きたい、ピンズとマンズが出やすくすることができるのじゃ。次に
チーなのじゃが、前巡に切った
と合わせて考えるとピンズのホンイツや一気通貫の可能性が低くなり、三色同順や役牌の警戒が強くなってしまうのじゃ。なのでここは、安全度を重視するという意味合いでの打
とするのが良いのう。
からチーした場合は、
を切るぞい。リャンメンを残したくなるが、役牌をポンした場合、雀頭が存在しないまま進行することになり、裏目の
を引いた場合の価値はそこまで高くないと言えるのじゃ。つまり、マンズ以外の牌を切ってマンズのホンイツに見せかけた方が手を進めやすくなるのう。
また、チー、打
の後に
を引いた場合は
チー
この形になり、マンズのホンイツへ移行していくことも可能なので、他家に切りにくい危険牌のから先切りする方が理にかなっておるぞい。
さらに、、
からは鳴かないということも肝に銘じておきたいのう。何故ならば、次の副露か手出しで役牌の後付けであることがバレやすくなってしまうのじゃ。
今回は長期的な戦略を鑑みた打牌選択となったがいかがじゃったかな。目の前のドラに惑わされることなく長い目で見て最良の選択肢を選ぶのじゃ。ジメジメしたこの時期も、梅雨明けと夏の到来を長い目で見据えて耐え抜くのじゃ。
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