
- 第11話麻雀らしさを守る
- 第10話牌操作のモヤモヤを解決
- 第9話壊れないお椀
- 第8話2020年、娯楽の危機
- 第7話人和が役満になっている謎
第11話 麻雀らしさを守る
Maru-Jan開発責任者の栢(かや)です。
お客様アンケートやサポート係へのお問い合わせはすべて拝見しており、
いつも多くのご意見をいただき、大変感謝しております。
その中に、
「対局中に自分の待ちを表示してほしい」
「リーチ後は、自動で和了できるようにしてほしい」
などのお声が多くあります。
どちらも、お気持ちはとてもよく分かります。
自分の待ちが合っているか、対局中に確認したい。
リーチをかけた後は、見逃しの心配なく自動で和了したい。
ゲームとして考えれば、どれも便利な機能です。
しかし、Maru-Janでは、あえてその便利さを入れてはいません。
なぜなら、私たちが作りたいのは、便利なゲームではなく、
麻雀そのものだからです。
●待ちの表示
画面に「あなたの待ちはこれです」と出れば便利です。
多面張のときも、フリテンの確認も、ずいぶん楽になります。
プログラムの案内通りに切れば、間違いも減ります。
ただし言われた通りに切るのは本当に楽しいのでしょうか。
何を切れば役がつくのかを考える。待ち枚数も考える。
その楽しみは大切にしたいと思っています。
さらに麻雀の楽しさは、牌を切る時だけではなく、
切った後も、相手が何を待っているのかを考える。
相手の捨て牌を見ながら、自分の手の価値を測る。
その時間も、麻雀の面白さだと思っています。
自分で見つけた待ちは、表示された答えよりも少しだけうれしいものです。
何を切ると良いか、何待ちかは、画面に表示されるものではなく、
打ち手の頭の中に灯るもの。
自分で考えるからこそ、間違えたときは悔しさが残ります。
その余韻も、麻雀の味のひとつだと考えています。
ゲーム性であり、上達にも繋がりますし、
脳の良いトレーニングでもあります。
●リーチ後の自動和了
これも便利な機能です。
リーチをかけたら、当たり牌が出た瞬間に自動でロン。
ツモれば自動でツモ。
間違いも減ります。
押し忘れもありません。
しかし、リアルにはそのような機能はありません。
私はそこに麻雀らしさがあると思っています。
ロンの一声には、勝った人の喜びだけでなく、
切った人の痛みも乗っています。
自分が切った牌で振り込む。
その瞬間の「ああ、やってしまった」という感覚。
反対に、危険だと思いながらも押して通ったときの感覚。
リーチ後も、皆さんの手で危険なドラでも
ご自身で切っていただきたいのです。
麻雀は、和了した人だけのゲームではありません。
牌を切った人も、その局の主役の一人です。
その瞬間の気持ちが、麻雀を麻雀にしていると思っています。
小さな手触りを、画面の中にも残しておきたいのです。
●リアルの再現
Maru-Janは、リアル麻雀の再現にこだわってきました。
ただ、それは牌の絵を本物らしくすることや、
打牌音をきれいにすることだけではありません。
ゲームは便利な方向へ進みやすいものです。
画面が先回りして教えてくれる。
ミスをしないように、すべてを補助してくれる。
お客様のご要望を軽く見ているわけではありません。
日々いただくご意見はすべて私が拝見し、
多くの改善のヒントをいただきサービスに反映しています。
ただ、すべてのご要望をそのまま入れることが、
本当に麻雀を楽しくするかは、いつも慎重に考えています。
Maru-Janが大切にしているリアルとは、単に本物に似せることではありません。
卓を囲んだときの緊張感、迷い、悔しさ、余韻などを大切に、
開発、運営してまいります。
今後ともよろしくお願いいたします。


















