- 第8話2020年、娯楽の危機
- 第7話人和が役満になっている謎
- 第6話30倍の法則
- 第5話麻雀って、何が楽しいんですか?
- 第4話弊社の誇りの一つ。品質管理チーム
- 第3話牌の偏り 後編~初期プログラムの失敗
第4話 弊社の誇りの一つ。品質管理チーム
私が夜遅く終電で帰宅するとき、家の近くの駅では、30人を超えると思われる人達が改札付近で待っている事があります。何が起きるのだろう?と彼らを観察していると、次々とホームに降り立ち、線路の上を歩き始めます。
そう、彼らは電車が走る線路を深夜に点検しているのです。
私はその光景を見る度、「ああ、誰も見ていない、こんな深夜ばかりか、寒い日も暑い日も雨の日も、このように線路を点検してくれている人達がいるから、全国の電車はいつも安全に運行できているんだなぁ。」と涙が出そうな気持ちになりつつ、頭が下がる思いをします。
そんな凄い線路点検の方々には及びませんが、弊社にも線路点検のように品質管理を仕事にしているチームがいますので、紹介させてください。
品質管理チームが取り組んでいる仕事のひとつに、Maru-Janのお客様が遭遇すると思われる様々な状況、環境での動作確認があります。
例えば、お客様がご利用になる各種ブラウザのチェックを行います。Internet Explorer、Firefox、Google Chrome、Safari、などですね。
セキュリティソフトについては、ESET、ノートン、ウイルスバスター、カスペルスキー、マカフィーなどのセキュリティソフトとMaru-Janの相性についてチェックします。
もちろん、OSの各バージョンの確認もします。Windows 10、Windows 8.1、Windows 7、Windows Vistaはもちろん、マイクロソフトのサポートが終了したWindows XPでさえも(2017年3月現在)。
通信が悪いという評判が多いWi-Fiルータなどがあれば、わざわざ入手してテストしたりもしています。こういった、お客様からは見えない部分の点検もかかさず行っています。
私の仕事は勝手なもので、やれ全国麻雀選手権をやろうだとか、曜日イベントを面白くしようとか、通信断への対策をしようだとか、好きな事ばかりを言うだけです。
しかし、品質管理チームは、制作段階から、うまく企画の意図通り動作するか、一つ一つ気の遠くなるような確認作業を行います。そして、問題があればプログラマーなどに伝えて修正を依頼する、という事を6名の品質管理チームは続けてくれています。
Maru-Janはお陰様でまもなく13周年を迎えますが、これまでに品質管理チームが開発段階で発見した不具合は、約1万3000個以上に及びます。
ゲーム制作において、いわゆる「バグ」と言われる不具合を引き起こす原因となるものとの戦いは避けられないものです。今、遊んでいただいているMaru-Janにも「想定外の不具合」がないかどうかを、日々確認し続けている品質管理チームは、私の誇りの一つであり、一方で、いつも頭が下がる思いを抱いているのです。