- 第8話2020年、娯楽の危機
- 第7話人和が役満になっている謎
- 第6話30倍の法則
- 第5話麻雀って、何が楽しいんですか?
- 第4話弊社の誇りの一つ。品質管理チーム
- 第3話牌の偏り 後編~初期プログラムの失敗
第1話 Maru-Janが生まれた理由
弊社のオンライン麻雀Maru-Janをご愛顧頂き、誠にありがとうございます。Maru-Jan開発責任者の栢(かや)と申します。
今回より、Maru-Janのコラムを担当させて頂くことになりました。
私の愛して止まない麻雀の事や、Maru-Janの開発の裏側などを、私なりの視点で書いていきたいと考えています。
第一回は、Maru-Janの生まれた訳を書かせてください。
14年前、私は深い悩みの中にありました。当時から私は麻雀が大好きで、仕事の合間にヒマさえあれば麻雀をしていたのですが、(それは今でもそうなのですが、、)ゲーム会社のセガなどでパズルゲームなどを制作する仕事をしていました。
しかし、どれだけどれだけ努力をしても、あるゲームを超えられない。
それが麻雀でした。
私が徹夜や土日出勤をして、精根尽きるまで新しいゲームの制作をしても、たった136枚の牌を、ただ並べて崩す遊びの面白さに遙か及ばないのです。
そんな中、2002年5月に友人と新しい事業の相談をしました。ルパンのような泥棒と警察のオンラインゲームや、ネット上の公園で遊ぶようなゲーム、アクションゲームを簡単に書いて作れるプログラム言語など、私の新しいゲーム事業企画は全てボツと言われて、ややヤケ気味に、「ていうか、麻雀はなんで、あんなに面白いのかな。超えるのが無理だったら、一度、麻雀そのものを徹底的に再現してみよう。」という話になりました。
そこから、Maru-Janプロジェクトが始まったのです。
つまり、綿密な事業計画を立てたという事ではなく、大好きな麻雀を超えるゲームを作ろうとしても出来なかったので、単純にヤケを起こして、麻雀を徹底的に再現しようとスタートしたのでした。
しかし、ゲームとしての麻雀ではなく、リアルの麻雀を超えるという観点で作られている麻雀ゲームは、当時も今もなく、その後、お客様の支持やご愛顧を頂き、結果としてサービス開始12年を数える、業界では非常に珍しいロングランのサービスとなっています。
一方、当たり前ではありますが、これだけの長い大ヒットとなったのも、麻雀そのものの面白さがあるからです。同じ牌姿を見ることが無く、無限に近く発生するゲーム展開のパターン数、多種多様な戦略と人間性が表れるゲームルール、それらから紡ぎ出される、あまりにも奥深いゲームのテーマ。どれをとっても、ゲームクリエイターの視点から見た場合に、作り上げる事が凄く困難なゲームです。
だからこそ、私は「麻雀」に大きな感謝や尊敬の気持ちがある一方で、深く、、、嫉妬もしているのです。